今月僕は、ビーガンだ。
ベジタリアンという言葉は結構知られているのだが、実際に日本で菜食主義の人は見た事がないので一応説明しておく。
基本的にはベジタリアンとは、肉と魚を全く食べない人達である。それは健康のためもあるし動物愛護のためでもある。最近はやっているコーヴという映画のせいか、ベジタリアンになって来ている人が増えて来ている。インドではベジタリアンが非常に多い。肉や魚を食べないといっても、豚骨や鰹でだしをとったスープもダメなので、日本での外食は非常に難しい。しかし乳製品、つまりチーズや牛乳や卵は食べれる。チョコやお菓子を食べてもいいわけだから、ベジタリアンといっても一概に激やせしているわけではない。日本人の方が全然やせている。
肉、魚、そして乳製品すらを食べない人達をビーガン(Vegan)と呼ぶ。メインディッシュのほとんどのものはもちろん、ケーキや、ミルクチョコ、バターすら食べないのである。食生活は結構限られてくるが、ある理由で今月一ヶ月は僕もビーガンになることにした。肉や魚は大好きだが、もともと僕は肉食系の人間ではないため、やってみると結構辛くない。一生ビーガンでいるつもりはさらさらないが、一年に一ヶ月くらいビーガンになってもいいな、とは思う。唯一困る事は、仕事やディナーパーティーでの食事で食べれるものがあまりないということくらいである。
というわけで、今月はほとんど外食をせず家で自炊している。もとから外食はあまりしていなかったが、さすがにサラダを食べる為に外で外食するのもバカらしいのでほぼ毎食自炊だ。何を食べているのかというと、キムチ、米、パスタ、トマト、サラダ、アボカド、納豆、麦パン、うどん、そば、がメインだ。特にキムチ納豆パスタは今回新発見した料理だが、非常に美味しい。自分で作っておいて言うのもなんだが、味に五月蝿い僕も舌を巻く程のおいしさで、15分でできてしまう手軽さも魅力だ。
キムチー韓国料理ー韓国映画とつなげるのは、大分無理矢理かもしれないが、昨晩、「Mother (母なる証明)」という映画を見た。「グレムル」というとんでもなくおもしろいモンスター映画や「殺人の記憶」という映画史に残るであろうサスペンスを撮ったポン・ジュノ監督の最新作だ。僕は批評家ではないので映画の評論を書くのは好きではないし、これから見る人の為にも内容については書きたくないのだが、この監督が僕に与えた影響は非常に大きい。映画を含むアートの醍醐味の一つとして、「外の世界を全く忘れて没頭出来る」ということがあげられると思うが、この映画の場合冒頭から僕はもう映画に引きずり込まれて、あとはあり地獄に落ちていくかの用にポン監督の術中に心地よくハマっていった。主役のウォンビンは、僕の中でアジア人俳優の中で格好良さトップ5に入る俳優だが彼の演技も素晴らしかった。この監督はヒッチコックと比較されることも多々あるが、彼の感情描写の繊細さ、生々しさ、そして大胆さは筆舌には尽くし難いものがある。映画を見てる最中、僕はこんな映画は一生作れないんだろうと思ってしまった。もちろん僕と作るジャンルは全く違うが、彼のカメラ位置とレンズの選択によるサスペンスの盛り上げ方、役者の表情の捉え方は学ぶ事だらけである。
というわけで、ポン監督にあらためて恋に落ちた。今年韓国に行く機会があればどうやっても挨拶しに行きたい。ちなみにこの映画は結構グロいので、一般受けするものではないということは、あしからず。一見の価値はあります。
May 17th, 2010 → 9:50 pm @ admin
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